田舎暮らしと自家製WinkingLaughHappy

いすみ市にきてはや18年。この田舎暮らしが変えたこと。それは「自家製」。すべてとはいかないがかなり増えた。東京時代は、皆無、ゼロ。会社が終わり、住まいは寝に帰る場所。公私にわたる外食も少ないとはいえず。忙しく、慌ただしく、或いは若さゆえの奔放さだったのか?。

そして今。不惑の年もゆうに越え、老年期に向かう中、東京時代とは異なり時間が許すからなのか、人生の後半で田舎暮らしをする人たちの”平均的”傾向なのか。それとも何かもっとドラマチックなものがあるのか。さて、やってきた「自家製」を振り返ってみよう。


自家製のスタートは味噌。もう15年ほど作り続けている。今年は流行の塩麹。


さっそく漬け物に。塩漬とは違い、角の無いまろやかな塩分を感じる。麹の甘みがもつ力に脱帽。


生の鮭を使って塩鮭に。ありきたりのスーパーの鮭が、これはもう料亭の味!


和だけではなく、洋にも大活躍。ドレッシングに、パスタに。


自家製といえばパン。私の中では味噌と同じ位の歴史を持つが、作る種類は一つだけだった。バゲットやカンパーニュなどのハード系から甘い系パンを含め、全てを自家製としたのは昨年から。ならばということで今年は自家製酵母に挑戦。野生種のレーズンことカランツで酵母エキスを作り、そこに小麦粉を入れてコネコネ。結んだ紐をはじかんばかりにぷくぷくと膨らむ元気のよい酵母。


元気がよすぎてビニール袋を破ったことも(笑)。この勢いを見て、パンが発酵するという科学的事実に改めて納得の気持ち。


そんなこんなでできた自家製のパン。美味しくないわけが無い!


私の自家製願望?はとうとう「和」の域にも。そう、あんこ、である。昭和30年代の流行歌『あんこ椿は恋の花』を思い出すが、椿の種類?それとも小豆のあんこ関係だったのか?


餅米とフツーのうるち米を一緒に炊いて、おはぎを。実はこの年齢になって初めての経験(^_^).。自家製あんこと自家製おはぎの美味しさに驚嘆。感動。自家製だから甘さも自分好みにできる。市販のおはぎは私にはちょっと甘過ぎる。あんこは冷凍可能。こんなことならもっと早く作ってみるべきだった。


お菓子作り。こちらも歴史は短い(汗)。が、少しずつ、色々なものに挑戦しつつある。写真は、貴婦人のキスという意味をもつイタリアのクッキーでバーチ・ディ・ダーマ。


自家製カッテージチーズ。こちらは結構歴史は長いゾ。


「自家製」モチベーションの大きなサポートとなるのは、これまた「自家製作物」。昨年の11月に収穫したレモン。自分ちのではなく他所のものなれど(汗)。無農薬!冷蔵庫で保存すると4月の今もこのように新鮮(驚)。市販のレモンはこうはいかない。上記のカッテージチーズには欠かせない。市販ではあまりお目にかからない無農薬、ノーワックス。せっかくだからと、皮もしっかりとクッキー生地に使う。


他所様からいただくレモンもあるが、我が家の敷地も負けてはいない。梅干し用のウメも昨年は多く収穫できた。少ないがブルーベリーも実る。清見みかん、ゆずも。また、豊富な山菜類。蕗の薹、タラの芽、ウド、セリ、三つ葉、ムカゴ。桑の実、アケビ、冬イチゴ(勝手に名付けている)など、野生種のフルーツ?もある。


犬の散歩がてらちょいと失敬するのは「ノビル」。野生の極小「エシャロット」といったところか。自家製味噌をつけて食べたり、サラダにそのまま入れてみたり。


野生動物との出会い。自然はいいなぁと感動する瞬間。自家製モチベーション維持に大いに役立っている。エサを求めて出てくるタヌキ。びみょーにカメラ目線。愛くるしい顔。


森の中へと立ち去る後ろ姿にも哀愁が漂って、まんまるく、これまた可愛い。動物といえば、夫と犬たち(笑)。かけがえの無い家族たちも自然の産物。特にこの大自然にいると、人間も動物なのだと痛感し、愛おしくもなる。


タヌキは結構臆病だと聞くが、私はそれに負けず劣らずの臆病者だ。吹けば飛ぶような零細有限会社を経営する夫の仕事を手伝い、月々の売り上げに一喜一憂する日々。バブル崩壊、数年前のサブプライムローン問題(リーマンショック)、そして昨年の東日本大震災と福島原発問題。経済情勢も煽りを受けた。当然、弱小企業の我が社の売り上げも落ちる落ちる(笑)。心臓はバクバク(+_+).。

天災そのものも実は怖くてならない。関東にこれほど長く住んでいながら未だに不慣れ。こちらも心臓がバクバク。産まれ育った富山で地震らしい地震に遭ったことはないからかもしれないが、天性の小心者なのだ(笑)。昨年の震災以降、恐怖症はより強まった気がする。

こんなふうに周囲のネガティブ状況に即座に反応してしまう、ノミの心臓の持ち主。そんな私だからこそ、この大自然が必要なのだと思う。優しく包まれていると思うと安心できる。自然の偉大さ。

冒頭の回答。東京時代とは異なり、時間的余裕ができたことは否定できない事実だ。そう、時間の余裕は言ってみれば「空白」とも言え、自家製への執着は「自分探し」の一環だという気もしてくる。従って、私の自家製度合いは平均以上かもしれない。

そしてもっと大きな理由はこの住環境。この大自然。こうして自家製を楽しめるのも、自然豊かな田舎暮らしが心も身体も幸せにしてくれているからだと思う。ひときわのどかな我が家の景色。自画自賛なれど、フツーの田舎でないことは自他ともに認めるところである。360度、ぐるっと見回しても電信柱など人工的なものは全く見えない場所にいる至福。夜は満天の星。この宇宙的ともいえる大自然が、臆病者、小心者の私であっても、「大丈夫よ」と、激励と勇気を与えてくれている。「やおよろず」の神々に感謝。