”演じる”より”地のまま”でWinkingHappyLaugh


『落下の王国』The fall。2006年アメリカ映画。

見どころは2つ。一つ目は少女役の”自然な演技”とその愛くるしさ。少女の名はアレクサンドリア。映画を見ていて、少女の英語がたどたどしいことに気づく。舞台は1915年カリフォルニアというから、アメリカ移民の子なのだろう。たぶん親は母国語訛りの英語を話すだろうし、それを聞きながら育つ過程において、5歳位の子供ならまだアクセントも全て”ネイティブ・イングリッシュ”とはいかない。

5歳の子役を演じたのはカティンカ・アンタルー。ルーマニア生まれ。映画を見終えてからこの子役をネットで調べてみて、”自然な演技”の秘密を発見し、大いに納得した。カティンカ自身があまり英語を得意としない状況だったのだ。映画から数年後のインタビューに答えるカティンカによると、英語のセリフを間違えるのだが、逆にそれを活かそうということになったらしい。時に、何度も「何?」と尋ねる彼女がいて、相手役が同じセリフを何度も繰り返し、幼い子にでもわかるように喋るシーンがあった。だから、すごく”自然”だったのだ。

生粋のアメリカっ子のハリウッド子役であれば、脚本通りにきちんと読んで”演技”をすることだろう。天才子役と言われたダコタ・ファニングなどが良い例だ。その”演技の巧さ”で観客を泣かせる。だが、通常の5歳児ぐらいというのは、あまり会話にならないことが多い。途中まで会話のキャッチボールができていたかと思っていたら、急に訳の分からない意味不明の言葉が出てくることもある。また、大人の会話がわからないため、ずるっとコケてしまいそうなぐらい素っ頓狂なセリフが飛び出す事もある。アレクサンドリアを演じたカティンカは、英語が不得手であったことにより、それが現実の一般的な5歳児そのものになったことで、観客側には当然それが”自然”な振る舞いに感じられたのだと思う。

さて、ストーリーはこう。スタントマンのロイは映画撮影中の大怪我で入院。5歳の少女アレクサンドリアはオレンジの木から落ちて左腕を骨折し入院。二人の出会いは病院。アレクサンドリアはロイが語る愛と復讐の物語に夢中になる。だが、実はロイの胸中にあるのは自殺。失恋し、その上大怪我。物語を聞かせるのも、少女を操り、その目的を果たそうとするためだ。



見どころのもう一つは映像美。撮影アングルや衣装も素晴らしい。世界遺産13箇所、24カ国以上でのロケを敢行したのは映像の魔術師と誉れの高いターセム監督。


大パノラマの美。撮影アングル、荘厳な光景のフレームワーク、そこで魅せる色のマジックが目に焼き付く。監督は全くCGテクニックを使わなかったそうだ。そのこだわりが伝わってくる。

しかし、この映画は全くアカデミー賞には縁がなかったようだ。撮影賞や衣装デザイン賞、視覚効果賞など、想定できる賞にノミネートすらしていない。該当年におけるこれら実際の受賞作をチェックした。断然この映画に軍配が上がると思うのだが。ま、これがアカデミー賞の賛否両論の”否”の部分。アカデミー賞も悪くはないが、未受賞の素晴らしい映画はたくさんある。この映画もその一つ。

逝ってしまった”リンゴ”たちSadEmbarrassedFoot in Mouth

出会ってみたかった歴史上の人物はたくさんいる。ソクラテスやルソー、スピノザ、カントなど、などなど。

同時代を生きた人物では、スティーブ・ジョブズとジョン・レノンが浮かぶ。


永遠に錆びることのない歌を世に生み出してくれたジョン・レノン。それほどビートルズファンという私ではなかった。でも、心打たれる彼の曲はいくつもある。彼のサウンドは心を溶かし、涙腺をも緩くする。


Macintoshコンピュータに出会わせてくれたスティーブ・ジョブズ。会社員時代が長かった私。オフィスコンピューターことオフコンを経験した。当時、会社には「電子計算部」なる部署が。バカでかいコンピューターが宿る電算室があった。高温多湿とホコリを嫌うセンシティブなマシーンのため、電算室は空調を万全にし、入り口のドアも他とは異なった。プログラマーと呼ばれる専門技師たちが電算室に入るのを見て、特別な空間を感じたものだ。今から考えると、今日的にはかなりプリミティブなプログラムだったのに。

その後、巨大なコンピューターは多少小さくなり、私はIBM時代も経験した。いわゆるMS-DOS方式。オフコンから考えるともっとパーソナルな感じがあり、コンピューター技術の進歩に脱帽し、小型化に満足している自分がいた。今から考えると”この程度”のことだったのに。

そして、アップル社のマック。これに出会ってからはずっとマック一筋だ。ジョブズ氏がいなかったら私はこの快適なパソコンの利益を享受できなかったわけで、彼には感謝以外の言葉が無い。会ったことも無い人なのに、マックというパソコンを通じて、まるで親戚か友達かのようにずっとつながってきていたような、そんな錯覚にさえ陥る。だから、彼の訃報を耳にした時、悲しくて涙が出た。そして今も、もうジョブズ氏がいないのだと思うと、なんだかセンチメンタルになる自分がいる。でもこれからもマックを使い続けることに変わりはない。スティーブ、ありがとう!!

ジョブズ氏の有名な言葉Stay hungry, Stay foolishは、『ハングリーであれ、愚かであれ』、『貪欲であれ、愚直であれ』などと訳されている。字余りながら私の意訳は、『野心を持ち、やんちゃで行こう』。


二人とも、そういえばアップルの会社という共通点。

松岡潤 絵画展WinkingHappyLaugh


松岡潤さんの絵画展のお知らせです。

タイトル:『ときを紡ぐもの』:11月4日(金)から11月10日(木)
銀座煉瓦画廊:東京都中央区銀座4-13-18医療ビル2階
電話:03-3542-8626

松岡さんとは何十年来の友人。友人が先か彼女の絵のファンが先か、鶏と卵の論のようにどちらかがわからないぐらい。カナダの美大で学んだ後、油絵が多かった松岡氏。それがいつの頃からか水彩画に。

一人のファンとしての考察は、彼女の油絵のどれにも「怨・激・愛・美」が宿っていたこと。それは水彩画に切り替わってからもずっと存在し続けている気がします。そして今回の絵画には、先の4つに加え、「平穏」なり「静寂」という概念が仲間入りしたように見えるのです。

パン・バーニャで食欲の秋HappyWinkingLaugh

食欲の秋。推測するに、たぶん旬の食材であるキノコ類が料理番組や料理本を賑わせているだろうと。

でも私が紹介するのは「パン・バーニャ」。秋のものというより、私としては一年全体を通してお勧め。一般的には夏向けとされるかも。フランスはプロヴァンス地方のサンドイッチ。プロヴァンスのニースといえば「サラダ・ニソワーズ」。それをカンパーニュの中に挟んだものという感じ。

私の場合はカンパーニュも手作り。でも、美味しいパン屋さんでカンパーニュのホールものがあればそれでオーケー。作り方もいたって簡単。中身をくり抜き、スライスし、それぞれに具を挟んでいき、元に戻すだけ。

くり抜き方は、まずフタになる部分をカットしたら、パンの縁に添って包丁を入れる。その後は手をそこに入れて大胆にくり抜き、3〜4枚にスライス。ラフに扱うサンドなので、ふわふわした生地ではなくなるべくしっかりとした生地のカンパーニュがお勧め。くり抜いたパンの中身はどうせ後でまた戻すので、周囲がボロボロしていてもノープロブレム。

底や周囲にガーリックとマスタード(お好みでマヨネーズやバターを加えても)を合わせたものを適当に塗り、底にお好みの具を乗せる。ドレッシングをまわしかけ、スライスしたパンを一枚戻し、手でぎゅっと抑える。ぎゅっと抑えたそのパンの上にまたガーリックマスタードを塗り、具を乗せ、ドレッシングをまわしかけ、次のスライスパンを乗せ、ぎゅっと、、、、という具合で繰り返すだけ。

ちょっと見えにくいけど、ツナとオニオンスライスが一番底にあり(^_^).。


レタスは必須。


スペインの生ハム、ハモン・セラーノも相性良し。ちょっとブラックペッパーをふって。


サラダ・ニソワーズといえば、なんといってもアンチョビのフィレ。


そして、忘れてはならないブラックオリーブとゆで卵!


最後にフタを乗っけて。乾燥しないようにビニール袋に入れ、夏なら冷蔵庫に入れて1時間ぐらい。味が染み込んで美味しい。秋冬なら常温で同じく1時間位放置。


半分にカットするとこんな感じの層に。


ウエッジにカットして供する。

カンパーニュの大きさや家族の数にもよるけれど、一個作ればランチタイムとディナー分が一度に。夜は手抜きができる。嬉しっ!